2019年晩夏の旅 四国
旧盆の休みに合わせて恋人が来日してくれたので、土日に有給三日をくっつけて晩夏のプチ旅行を敢行。
初日は大阪駅で待ち合わせて、グランフロントにある函館の有名回転寿司店、函太郎に行く。
九時に到着。平日火曜といえど、客席は八割がた埋まっていて驚く。さすが人気店。
ラストオーダーが十時だから品数少ないかと危惧したけれど、まったくそんなことはなく、刺身の種類は多く、北海道から日々空輸するというネタはいずれも大ぶり、肉厚ですべてが美味しかった。
次の日はレンタカーを借りるために阪急電車に乗って三ノ宮へ。日差しを避けるために寄ったさんちか内にある台湾甜商店で朝食がわりに初のタピオカドリンクを購入。
冷たく甘いミルクティが、つるっとした弾力のある餅とよく合っておいしかった。表面にあしらわれた小さな花とロゴの赤が効いてておしゃれ。
三宮でレンタカー借りて、まずは淡路島のサービスエリアまでドライブ。晴れた日なので空が青く、普段は電車の車窓越しに眺めてるだけの明石大橋の白い陸橋が青空に映えて美しい。四国ー淡路島間にかかる鳴門大橋のサービスエリアで休憩。
ちょうどお昼時だったのだけれど、タピオカの腹持ち具合が良すぎてSA名物料理は食べる気になれず、しばし散歩したのちに次の目的地、大塚国際美術館へ。
まず訪れたのはヴァチカンのシスティーナ礼拝堂。旧約聖書をモチーフとした色鮮やかで壮大な宗教画が四方に描かれている。
数年前ローマで見た現物は、おぼろげながら照明が暗く、室内には私も含め大勢の観光客がいて、あまりゆっくり鑑賞できなかった記憶があるのだけれど、ここは隅々まで明るく鮮明に見渡せる。天地創造、アダムとイヴ、ノアの箱舟などよく知られた物語の場面が描かれた天井画はひたすら壮大の一言。しかしただ見上げているだけでも首が痛くなるので、当時描いた人の負担はいかばかりか…と思いを馳せてしまう。
館内の2階バルコニーからだと負担なく全貌が見渡せる。
イタリアのパドヴァにあるスクロヴェーニ礼拝堂。かつて現地に訪れたことがあるものの、もはやなぜ行ったかも思い出せない…。現地は予約制で鑑賞時間15分と厳格に定められていた記憶があるのだけれど、原寸大に再現された一室で好きなだけ鑑賞することができる。
外の庭園を散歩したのちに館内レストランでランチ。1300円とは思えないボリュームたっぷりで美味しかった。
最後の晩餐を見ているとき、ちょうど館内ガイドの方が説明をしてくれていたので、修復前後の差異や、12人の弟子の中でユダを裏切りの象徴と絡めてどう描写したか聞く機会に恵まれてラッキーだった。
古代から現代にかけて、本当に膨大な数の西洋絵画が時代順に展示されているので、事前知識がなくても、画材や画法の変遷、国ごとの特色の違いが伝わってくるのが楽しい。
一巡りしたあと、再び車で香川にある素敵な旅館まで一走り。
大きな窓から市内が一望できる広々とした素敵な旅館を予約してもらった。外へ夕食をしに出かけている間に布団がセッティングされている古き良き旅館スタイルを楽しんだ。浴場も広々として清潔で良かった。
次の日はお目当ての栗林公園まで。国の特別名勝に指定されているだけあり、見ごたえ抜群。一歩一景の言葉どおり、足を進めるたびに変化に富んだ美しい景色が次々現れる。すごく素敵な場所だった。
併設の土産物ショップでおやつを買い込み、再び神戸に向けてドライブ。大体運転1時間半くらいで集中力が切れてくるので、途中SAに寄って休憩。淡路島で立ち寄ったSAはどこも景観が良くて土産物売り場が広くて見て回るのが楽しかったな。
次の日はUSJに行って会社の先輩方と食事。その次の日は先輩に教えてもらった肥後橋の素敵イタリアンの店でランチ。本当になにを食べても素晴らしく美味しい店だった。食べ終わるのが惜しいと感じるほど。味もサーブのタイミングも接客も完璧。ワインを頼むと淀みなく明朗快活に説明してくれた女性スタッフが、自信と矜恃が佇まいに満ち溢れているようでかっこよかった。
最終日。
映画館にて「天気の子」鑑賞。
うつくしい映像とエモーショナルな音楽の力でごり押しされる、君と僕じゃなきゃ駄目なんだ感に辟易しつつ、誰も彼も児童福祉に無頓着であるが故に成立するヒーロー物語だと感じた…。
ランチは海南鶏飯の有名店で。鶏肉の厚みと口に入れたときに解けるような柔らかさと程よい塩加減のバランスがよく美味しかった。
帰りは特急ラピートで空港まで。普通席に空きがなかったのでデラックスに初めて乗った。ラピートのデザイン、丸窓が好きだ。これで遠出したいなー。
よい旅でした。