2019年の夏休み(韓国)

夏休みも半ばに渡韓。

到着初日は退勤した恋人と合流して、有名なスウォンカルビを食べにバスで水原市まで。恋人が周囲に聞いたところ推薦する人が多かったとのことで、カボジョンカルビという店を訪問。

同じ道路に面したところに本店と別館が4件も立ち並ぶ巨大店。玄関を入ってすぐ待機されていた案内スタッフの服装が男女共にタキシードでかっこよかった。

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ヤンニョムで味付けしてないほうの肉を注文。即座に運ばれてくる数々のパンチャン。

肉は常に定員さんが焼き頃を見計らっては返し、一口サイズに切り分けてくれる、大変有りがたいおもてなしスタイル。厚みのある肉は柔らかく弾力があって、コチュジャンでも塩でも酢漬けでも何と合わせてもとにかく美味しい。大量のパンチャンは、ひと手間かけられたことがわかる丁寧さで作られていて全て美味しかった。さすが名店。

 

次の日は韓国だと独立記念日にあたるため祝日。サムスン美術館に行くためにバスに乗ってソウルに出る。

お昼には明洞で全州ビビンバを食す。韓国内でも美味しいものが多いと名高い全州ビビンバは、その具材の多さで有名で一度食べてみたかったのだ。
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石焼き生ユッケビビンバを注文。若もやしとか韓国かぼちゃとか豆もやしとか前評判通りとかく具材が多くて、目と食欲が満たされる。自炊ハードルが高そうな料理ほど食べたときの幸福度が増すな。

食後は予定通りサムソン美術館を訪問。その国の美術や文化において何を良しとしてきたのか知るための入り口の一つとして、美術館や博物館を訪れるのが簡単かなと思ったのだった。
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入場受付でオーディオガイドを借りる。先端にセンサーが搭載されており、展示物の前に来ると自動的に展示物の詳細表示と音声ガイドを開始してくれる。ものによってはガイド上に表示された3D画を拡大、回転させて細部まで確認できたりする。便利すぎてひたすら感動していた。レンタル代1000ウォン。安い。

青磁白磁など陶磁器が歴史ごとに並べられていて技術、意匠の変遷が目にわかりやすいのと、国宝と宝物の違いなどガイドが詳細に説明してくれるので興味深く楽しめた。

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ひたすら美しい螺旋階段。
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外に出ると巨大なオブジェの向こうに虹。館内展示を見終わったのが閉館時間の間際だったのであまり外観を見学できなかったけど、整然として雄大で素敵な建築だった。

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美術館を訪れたあとはツイッターで評判になってたピンスを食べに、カロスキルのダンオクという日本式デザートの店まで。

桃単品では糖度が低く酸味が勝る味で、上にかけられた桃ゼリーと、下のミルク味の氷の甘みと合わせるとちょうど良くて美味しかった。フルーツ大盛りというだけで無条件に嬉しい。
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前から使ってみたかったハクスリーの店舗が近くにあったのでついでに寄る。入って大丈夫なのか?と迷うようなマンションビルの二階にあった。
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日本語堪能な男性スタッフが、5万ウォン以上買うと3万ウォン相当のトライアルセットが付きますと親切に教えてくれたので、元々買う予定だった美容液と合わせてハンドクリームを追加購入。
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睡眠食事適度な運動ほどには、スキンケアの効果に望みは持っていないし、荒れなきゃいいんだ的考えだけれど、ビジュアルの潔い美しさに惹かれた。柔らかく伸びが心地よい使用感とひかえめで落ちついた匂いが好印象。ブックカバーに顕著に感じるのだけれど、韓国製品はデザインが本当におしゃれ。

16日

韓国は平日なので彼は出勤。洗濯と簡単な掃除して、午前中は持ってきたテキストで勉強。何度やっても助詞、綴り、分かち書きなど無数に間違えるが、何かの留学ブログで読んだ「そのできない問題を1000回繰り返したのか」という問いを思い出しつつひたすら練習問題を繰り返す…。

お昼は彼と同期の人と三人で、会社近くの店で待ち合わせて食事。韓国映画やドラマでよく見かけるものの食べたことがなかった、ジャジャン麺に挑戦。

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黒々とした見た目ほど濃くもこってりともしてなく、つゆだく焼きそばと言った趣きのある味で、思ったより美味しかった。

帰ったあとはカフェに出ようかと思ったが部屋着の楽ちんさに負けて、昼寝したあと再び勉強。

夜は大好きな刺身。これで中サイズ2000円強。途中から彼の同僚と一緒に食事。韓国刺身の一匹まるごと捌いて出してくれるスタイルを本当に愛しているので、すぐ刺身をリクエストしてしまう。

なぜか普段より酒がよく回ってしまったので、失礼ながら早めに帰らせていただいた…。ミス!
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17日

エバーランドにあるカリビアンベイというウォーターパークに行く。行く前に、家の近所にあるスンデグクの店で食事。ベースが薄味なので、別皿によそったスープに、キムチ足したり塩、塩辛、ヤンニョム足したり、色々味を変えて楽しむ。スンデは最初は見た目が苦手だったものの慣れたのか、はち切れんばかりにむっちりと身がつまってる触感が美味しく感じてきた。

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リビアンベイはちょうど訪れた日に現地アイドルのコンサートがあり、こんな夥しい数の人を見たのは久しぶり…というくらい大量の人がいたが、室外、室内プールの種類が豊富で果ては多数のスパまであって気がついたら5時間くらい遊んでいた。二人とも携帯の防水ケースを忘れたので、かろうじて帰り際に写真を撮る。

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夜は恋人の友人含め5人でカンナムで焼肉。一周目は牛、二週目はサムギョプサル、追加で冷麺。人数が多いとあれこれ楽しめてよいな。韓国語会話が本当に下手で反省…。

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恋人の誕生日なので、食事の帰りにホテル近くのC27というケーキ屋に寄る。チーズケーキのバラエティが27種類もあり、全種のケーキにおいてチーズ含有量が70%以上というこだわりがあるという店で、絶対行ってみたかったのだ…。深夜1時までの営業で、訪れたのは夜10時過ぎていたけれどイートインの人の多さに驚く。店内の内装がめっちゃかわいい。

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悩みに悩んで4種類を選択。オレオ、ベリー&ベリー、マシュマロ、あと一つは忘れた。お酒が飲みたかったので持ち帰り、コンビニでワイン買って部屋で乾杯。

どれもチーズ濃厚でそれぞれのフィリングの味が効いてて超美味だった。酸味強めの甘酸っぱい味が好きなので、4種の中ではベリー&ベリーが一番好みだったな。再訪するときはイートインで食べたい。

18日

夏休み最終日なので帰国日。まず江南にある都心ターミナルで飛行機の事前チェックインと出国手続きを済ませる。空港までシャトルバスで1時間とのことで、搭乗時刻の30分前に到着するバス便のチケットを購入したあと、昼ご飯を食べるため隣にあるCOEXモールに移動。

トルコ料理店を見かけたので、ランチはケバブとピザにした。トルコライスの塩加減が本当に好き。

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COEXモール内にあまりにも素敵なインテリアの図書館を発見し、吸い込まれてしまった。見る角度ごとにアクリルガラス?が反射する光の色合いが変わってあきない。色合いは違うけれど、台湾の美麗島駅を思い出した。ここで読書できるように勉強頑張るぞ。

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空港バスの所要目安1時間とのことだったが、夏休みだということをすっかり忘れており、空港までの道で大渋滞を起こし、結局空港到着したのが搭乗時刻の5分前だった。大変恐ろしい状況だったが、15分後には搭乗ゲートまで辿りついていたので、あらためて事前チェックインのありがたみを噛みしめた。本当に、本当によかった…!!

不買運動のさなかだったためポーターやユニクロなど日本製の商品を扱う店は店員以外誰もおらず閑古鳥が鳴いていたが、日本式の飲食店はそれなりに人が入っていると感じた。ユニクロはオフラインで品切れが続出していると聞いた。NO安倍の垂れ幕はたまに見かけた。

商品を持ったままうろつく私に、こちらのサンプル付き商品がお得ですよと交換してくれたり、日本語でレジを対応しながら、私の財布についているお守りを見て、うわあ、かわいいですね、と声をかけてくれたり。親切な店員が多いのは、いつもと変わりない韓国だった。

時々恋人と二国間の問題について話をした。戦争があった昔より人権意識は大幅に向上しただろう現代でさえ、進行形で技能実習生問題があり、夫婦同姓や性別による入試不正や男女賃金格差など性、国籍差別が顕在化されど解決がまだまだ遠いのだから、徴用工や慰安婦問題への軋轢解消もまだ難しいだろう、という答えを返すしかなかった。大人になるにつれて、こんな国だと思わなかったと思うことが増えていく、とそんな話をした。

自分の国がアジア諸国に加害した歴史を知ること。この先、書くこと語ることを臆さないこと。自分にできる努力をする。そう思う夏の旅だった。